【実話】中古住宅購入に伴うご近所トラブル

今回は実際に中古購入時、購入後住み始めてから起こったご近所トラブルについて皆様に共有します。ついつい忘れがちですが、購入後、ご近所さんとは長いお付き合いになります。知り合いのお話を臨場感溢れる文章で皆様へお届けします。

購入前の内見時にお隣さんにひどい扱いを受ける

ネットで、良い中古物件を見つけ、担当の不動産会社に連絡し、現地に内見に行った時のことです。100世帯ほどが住む新しい分譲地の築浅物件が売りに出ておりました。分譲地ができて2年くらいのことでしたので、ほぼ新築の家が並ぶ閑静な住宅街でした。

不動産屋の車で子供も連れて、現地に到着しました。車から降りると、何か背中に視線を感じます。思わず後ろの家の二階を見上げると、なんと男性がカーテンの隙間から私たちを凝視していました。相手も気づいたのか、即座にカーテンを閉めました。深くは気にせず、室内に入りました。売却の理由を聞くと、離婚とのことです。室内には子供用のおもちゃなどが散乱しており、何か切ない気持ちになりました。リビングの先には小さな庭がBBQでもできそうだなと思い、テンションマックスで子供と庭に出ると、なんとお隣さんが洗濯物を干しておりました。この分譲地、お隣さんとの距離が非常に近く、ほんの数メートルの距離感でした。相手は明らかに不快そうにしており、私が笑顔で挨拶をしても、「はあ~」と小さくため息をつきながら、完全に無視をされ、室内に入っていきました。まだ住む前ですが、非常にショックでした。

内見が終わり、帰ろうとしていたところ、なんと子供が隣の家の窓の前から室内で遊んでいる隣の家の子に手を振っていました。どうもお隣さんは、長い間、隣が空き家になっているのをいいことに、隣のことは気にせずに、カーテン全開にしていたり、隣を気にせずに庭で色々していたようでした。隣の家の母親が子供に室内を覗かれていることに気づくと、ものすごい剣幕で窓際にやってきて、すごい音でカーテンを閉めました。その後、私達大人に聞こえる音で強く床を踏みつけたのです。窓が開いていて網戸になっていたので、音が丸聞こえで非常に不愉快でした。完全にお隣さんに嫌われたのが分かりました。

この時点で、かなり不安要素があったのですが、新築時の価格と比べ破格の値下げをしており、安さに惹かれ購入をしました。

挨拶回りの際に購入価格を探られる!かつ不快な顔をされる!

 さて、引っ越しで一番重要なことはご近所への挨拶回りです。戸建ての場合、長く住むことになるため、良好なご近所付き合いは必須項目です。早速、百貨店で奮発して購入した高級フェイスタオル(1500円)を持って、隣、向かい、斜め向かいの家へご挨拶へ伺いました。時間帯が良かったのか、全員在宅で夫婦で出てきてくれました。こちらが元気よく挨拶すると、なぜかすでに見下されたような態度を取られました。この中古住宅は、数年前の分譲地の中にあるため、ご近所さんもほぼ同年代の方が多く、すでにライバル意識全開のようです。まず、驚いた質問が挨拶の後即座に「ご購入された家って、長い間売り出されてましたよね?最初は~円、その1か月後に~円に値下げされて、その後は~円になったと思っていたら、購入されてたので、どんな人が買ったのかずっと気になってたんです。ちなみに最終的にいくらで買われたんですか?」です。購入価格が知りたくて仕方ないんだなと思いました。ちなみに前オーナーから購入価格は言わないでくれと言われていたので、言えるはずもなく、「購入価格以外にも色々かかりましたし、具体的にいくらっていうのが今分からないんですよ。私数字に疎くて・・・」と回答すると、「新築買えば良かったんじゃないですか。みんな高い値段で新築買ってますし、それが普通ですよ。折角のマイホームなのに・・・・」。もうなんて言っていいのか分かりませんでした。中古を買う人が理解できないのか、自分は新築高い価格で買ったのに、同じような家を中古で安く買った私が気に入らないのか・・・・おそらく後者でしょう。入居早々、完全にお隣さんに嫌われました。何もしてないのに・・・・

気を取り直して、次は斜め向かいのお宅です。結構年配のご夫婦が出てこられました。挨拶後、とても穏やかな雰囲気で、お隣さんとは大違いで安心していた矢先に、「いやあ、ようやく売れて良かったと思いましたよ。私は土日になると、内見者が何人くるのかいつも気になっていまして、数えてたんですよ。結構人気だったみたいですよ。無事買えてよかったですね。家のバーゲンセールみたいで面白かったですよ。私は考えたこともなかったですが、結構今の若い人の間では中古住宅って人気なんですか?」。完全にディスられているのが分かりました。さすがにイライラしてきたので嫌味で、「我が家は予算もなくて、新築無理だったんですよ。ちょうど新築並みに綺麗で安く買える家を見つけたので勢いで買いました。お金に余裕があると、好みの家が建てられてうらやましいです。」と返答すると、「家は住んでからもお金かかりますよ。折角新しい綺麗な分譲地に住んでるんですから、外観なども綺麗に見えるようにしっかりメンテナンスしてくださいよ」と冷たく一蹴されました。もう何を言ってもダメでしょう。

最後はお隣さんです。単刀直入に「いくらだったんですか?」です。みんながあまりにしつこいので、購入時にHPに掲載されていた価格を伝えると、「値引き額は言えないんですか?」と返され、辟易しました。どうして、こんなにみなさん、価格に執着するのだろうと。

ある統計によると、住宅購入者の8割が後悔しているといいます。もちろん、家が寒いとか、もっと希望の設備をつければよかったとか。利便性の良い土地にすればよかったとか色々ありますが、ほぼ全員に共通していることは、相場よりも高く買ってしまったことであることが分かっているようです。

住宅というのは、本当に面白い商品で、ほとんどの人が買う前は勉強せずに、住宅会社などに行き、騙されて高い値段で購入し、購入後に色々な事実を知り、勉強して後悔が増していくものなんですね。なぜか住宅は高額なのに勢いで買ってしまう人が後を絶たないです。そもそもが中古住宅という選択肢もない方が多く、特に築浅の中古の場合、新築とほぼ同等なのに1000万円近く安くなる例も珍しくありません。

もし、自分が4000万円の新築を買って、満足して生活していたところ、同じく4000万円で売り出されていた隣の家が、3年後急に売家になり、価格が3000万円になっていたら、どんな気分になるでしょうか。別に自分が損したわけではないが、なんか1000万円損した気分になりませんか。その家を買った人が、笑顔で挨拶に来たら、その人に悪気はなくても内心平穏ではいられないはずです。3年待てば1000万円やすくなるなんて認めたくないはずです。

どう頑張っても下に見られてしまう!

日本は、新築信仰の強い国だとつくづく思います。損得とか関係なく、新築で家を建てて一人前。中古で済ますなんて半人前という考えが多くの人の中にあるようです。よって、中古住宅を購入する人に対して、格下という認定をする方が本当に多いです。これはご近所に関わらず、知り合いの方、親族、友人も含めですが、中古で家を買ったことを話すと、ほぼ間違いなく、「なんで中古にしたの?」と聞かれます。この質問裏を返せば、「本来は新築を建てるのが当然なのに、どんな理由で中古になったの?」が知りたいわけです。多分「新築建てたよ」と言って、「どうして新築建てたの?」と聞かれることはほぼ皆無だと思います。それくらい中古を選ぶことは非難の対象になるわけです。多くの人は表面上は「良かったね」と言ってくれますが、心の中では「新築でないなんてお金ないのかな?」と思っていると思います。中古を買った私でさえ、中古を買った話を聞けば、「新築買うのは厳しいのかな?それとも相当なケチか節約家かな?」と思ってしまいます。というわけで、中古住宅を購入した時点で、このようなネガティブな感情を周りに抱かせてしまいがちです。もちろんご近所さんはほぼすべて新築購入者です。間違いなく財力では下に見られます。しかも中古で買うと、ほぼ間違いなく新参者扱いですので、大大後輩になり、町内会の先輩方に従う流れになります。長いお付き合いになるので、下手したら一生後輩です。家を安く買った代償がこんなところにあります。会う人会う人嫌味を言ってくるのもストレスです。例えば「今の家では、お子さんの部屋用意するの大変じゃないですか」とか「人通りの多いところでうるさそうですね」とか「ゴミステーション遠くて大変ですね」とか「近くにお店多くて夜騒がしそう」とか、とにかく何か言ってやりたいんでしょうね。

 

このように中古住宅を買ったがためにご近所とのトラブルが続き、不快な気持ちになりました。世の中の大多数の中古購入者は、このようなトラブルはないと思いますが、購入前にご近所にどのような人がいるか調べることは必須です。