国語力を身につけるためにすべきこと

良い大学に入るために勉強している人、大人になってからも頭が良くなりたい人っていっぱいいますよね。

良く巷では国語力って言われますが、みなさんのイメージは読解力に意味が近いのかなと思います。

文章を正しく、速く読むためには何が一番重要ですか。

一番始めに求められるのは語彙力です。言葉を知らないと、そもそも何のことか訳が分かりません。例えば、スタグフレーションという言葉の意味は分かりますか?これは、不景気なのに、物価が上がるという意味です。一見インフレに近い現象に見えますが、実態は全くことなります。例えば、景気が良くて、みんなが物を良く買うようになると、物が不足して、みんながより多くの物を作ろうとします。そうなると物を作るために人を雇ったり、大量の材料を買ったりと頭金が必要になります。多くの人が銀行で借りようとします。銀行はお金が不足するので、金利を上げて、多くの個人から預金を集めます。金利が上がると、多くの人はお金を預けます。銀行は強気になり、利益を得ようと貸す場合の金利も上げます。借りる側も物が売れる確証があるので、金利が高くても沢山のお金を借ります。この借りる分だけ銀行はどんどん市場にお金をばらまくことになります。これを信用創造と言います。

例えば、あなたが銀行に100万円預け、そのうち銀行が90万円を企業に貸したら、

市場には190万円のお金があることになります。結局現金ではなく、あなたの通帳には、100万円があり、企業の通帳に新規で90万円追加されるわけですから。この90万円は純粋に増えたお金になります。このようなことがたくさん起こると、市場にお金が増えます。

物と同じで、数が増えれば価値が下がります。極端な話、日本人全員が100億円を新規でもらえば、家だってなんだって好き放題買いますよね。売っている側は、品不足になるし、今まで3000万円だった家を30億円にしたって買う人はたくさんいるんです。これをインフレといいます。

スタグフレーションは、みんながお金が出回ってなくてデフレ状態なのに、物価が上がることです。リーマンショック時にガソリン価格が高騰したのはスタグフレーションです。これは需要が減っているなか、さらに供給が減り、物の値段が上がったわけです。お金が市場に普段より出回っていない(みんなが金不足)中で、物の値段が上がる状況なわけです。

さてすごく説明が長くなりましたが、文章を読むときに、スタグフレーションが出てくれば、読まなくても、ある程度理解できるようになります。真の読解力は、読まずに理解する力です。つまり、読む前からキーワードを拾い、内容をある程度予測する力が重要な読解力の1つの要素です。

次が背景知識です。例えば南北戦争の背景等を理解していれば、南北戦争関係の書物を読む時に大いに役立つでしょう。

多ければ多いほど、読まなくても内容が分かるようになります。

次は純粋な文法力です。接続詞の使い方等を知っていれば、文章中の重要な箇所や物語の起承転結が予測できるようになるので、正しく読めるようになります。

次は、飛ばし読みの技術です。文章には重要な箇所とどうでもいい場所や枕詞など多数の不要な表現や別の言い回しなどが多数潜んでいます。語尾の「である」とか「このようなことから」とかはわざわざ読まなくても支障ないですよね。むしろ音読ではないですから、文章中のキーワードだけ見つけて、それらだけ読んで、接続詞などの繋がりから、重要と思われる文章だけしっかり読んでおけば良いのです。

最後に一番重要な能力ですが、頭の中で文字を映像にする能力です。物語で最も重要になるのですが、登場人物の名前から姿形を想像したり、情景を思い浮かべたりすることで理解がぐっと深まります。説明文でも、「株価が上がるにつれ、GDPが上がります」とあれば、頭の中で、比例のグラフをイメージすることがとても大切です。

これらの能力をどのようにつければよいか?

本をできるだけ沢山読むことです。これらを意識して読むと、違った視点から読むことができます。特に文字を映像にする能力をつけるには、逆の作業も慣れていく必要があります。

例えば、有名画家の絵を見て、物語を考える力や、クラシックなどを聞きながら、目をつぶり、頭の中で情景を浮かべてみましょう。

最後に、日々の生活の中で四字熟語や故事成語、良く使うフレーズなどがあります。

五里霧中や寝耳に水,断腸の思いなど、分からないフレーズが出てきたら、調べましょう。一気に覚えても定着しないので、日々意識しましょう。