14節 フリーライダー問題

あなたは現在A市に住んでいると仮定しよう。隣にB市があり両者は交流を盛んにしている。でも橋が1本しかなく毎日渋滞をしている。そこで両市で共同して橋の建設を計画している。橋を建設する事がすべての人にとって便益になり,その便益が費用を確実に上回る。費用は建設に賛成する人々から徴収する。

 最も効率のよい選択はなんだろう?

 橋はみんなから必要とされているので,建設されるのはほぼ確実である。

 ならば,当初は反対をしておき,できてから使用すればよい。橋はあなただけを排除する事はできない。

 こうすれば,費用を負担せずに橋の利用をできる。このような行為をフリーライダーという。ただ乗りだ。

 残念ながらただ乗りできないモノもある。りんご等は誰かが食べればなくなるからりんごが欲しければ費用をかけるしかない。このような財を消費財という。

 橋等は,あなたが使用する事で消耗しない,かつあなただけの使用を排除する事はできない。この2つの性質を兼ねそろえた財を公共財という。

 公共財には様々な財がある。橋や道路,灯台等のインフラ,国防,外交(戦争を防ぐため),教育等がある。

 これらの財に共通した特徴は何だろう?すべて政府が供給している。

 では,次回は政府が公共財を供給する理由について説明する。