3章 マクロ経済学

今日からマクロ経済学の話に入っていく。

 マクロには経済指標を理解することに重みを置いている。

 例えば,利子率,物価,失業率,為替,GDP,インフレ率,経済成長率等である。これらの指標がどのような要因で決まっていくのか説明できるか?

 新聞等では,当たり前のように使われているが,多くの人は本当に理解できているのか疑問である。勿論単一で決まる訳ではなく複数の指標が複雑に絡み合って,ミクロ的な基礎の基で指標は決まっていく。

 学部マクロを理解する事は,これらの指標を理解する事とほぼ等しいと言える。

 GDP(国内総生産)つまり凡その意味で言えば国内の所得はどのように決まるのだろうか?

 2つの考え方がある。生産者側の供給で決まる考え方と消費者側の需要で決まる考え方だ。

 どちらが正しいかと言われればどちらも正しい。つまりケースバイケースという事だ。

 まず,供給者側で決まる場合は,好景気の時訪れる。みんながモノを買い漁り,品不足が生じてる時だ。この場合,追加で作った分だけ売れるので,作れば作るほど国民の所得は増加する。但し,労働者にも土地にも限りがあるので,無限に増やすには、技術革新が必要となってくる。ようするに好景気の時に経済成長率を上げるためには,技術革新が起きるような政策が必要になる。

 逆に不景気の時は,売れ残りが生じてる訳だから,供給を増やしても売れ残りが増えるだけで,GDPは増えない。なので,売れ残りは減らすために,政府が率先して消費を増やす公共事業等の財政政策を行う必要がある。

 次回は,IS-LM分析について利子率の説明と共に説明する。